北川原温退任展 太陽と月と地球と人がつくる円錐形の闇 |
会期
2019年1月8日(火) - 1月20日(日)
午前10時 - 午後5時(入館は閉館の30分前まで)
※ 1月17日(木)は午後7時閉館
休館日
2019年1月15日(火)
会場
東京藝術大学大学美術館 陳列館2階
観覧料
無料
主催
東京藝術大学美術学部、東京藝術大学大学美術館
協賛
相臺公豊、中川統夫、中村和男、八木浩史、北野建設、きんでん、前田建設工業
助成
東京藝術大学美術学部 杜の会
協力
企画制作:澤田航
模型製作:甲斐貴大
グラフィックデザイン:岡﨑真理子
金属製作:白倉裕
設計協力:奈良祐希
彫刻:島田佳樹、森木ノ実、今井亮介
英訳:Sam Holden
制作協力:Tatiana Kronoz、Aino Salo
什器製作:月造
機械設計製作:エフイーシー
協力:北川原温建築都市研究所
44年前、建築科の藤木忠善先生の研究室の院生だったときにサウジアラビアで都市計画の研究に従事した。私たちがつくる建築の模型を見た現地の遊牧民は「建物をいくらつくっても、いつか砂にかえる。結局、無駄なものだ」と呟いた。遊牧民の生活は常に移動していかなければ成り立たない。だから大地に固定される建築は彼らから見れば無用の長物なのだ。その一言は沙漠に新都市をつくる夢を抱いていた私に忘れられない衝撃を与えた。たしかに遊牧社会にとって建築は無用であり、農耕社会にとっては有用である、というように社会の形態によって建築の価値はちがってくる。しかし、私がアラビア半島にいて感じたのはもっと深いところに横たわる疑問だった。それ以来、「建築とは何か」についてずっと考え続けている。
(中略)
17年前に母校の藝大に戻り、学生達とともに「建築とは何か」を探求してきた。その答えは未だに見つからない。それどころかますます遠ざかっているように思う。「円錐形の闇」は光の速度で逃走しているのかもしれない。
問い合わせ
ハローダイヤル 03-5777-8600
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