コレクション展出品リスト(第2期:5月12日〔火〕〜6月15日〔日〕)
東京藝術大学大学美術館 展示室1
2008年4月10日(木)〜7月21日(祝・月)
出品リスト
◎ 国宝 / ○ 重要文化財
1 古画・日本画 *すべて第2期(5月12日〔火〕〜6月15日〔日〕)のみ展示
2 西洋画 ※印の作品は第2期のみ展示
3 特集展示 東京美術学校とバウハウス――建築家、図案科卒業制作から――
4 特集展示 菊池一雄とその周辺
2008年は、本学彫刻科教授であった菊池一雄(1908-1985)の生誕100年に当たり
ます。この機会に当館では菊池一雄を特集展示することとなりました。
菊池一雄は二科会の番衆技塾で藤川勇造に彫刻を学び、東京帝国大学文学部在
学中から二科会に出品しました。昭和11年(1936)には渡欧し、ロダンの弟子で
あるデスピオに師事、帰国後には新制作派協会会員となりました。戦後には裸像
を中心とした野外モニュメントを次々と手がけ、従来の写実に同時代の感性を盛
り込んだ、戦後具象彫刻を代表する存在となりました。
また、菊池は昭和22年(1947)に本学彫刻科平櫛教室の非常勤講師として赴任
してから昭和51年(1976)に定年退官するまでの長きに渡り、彫刻科での教育に
主導的な役割を果たしてきました。彼の制作者として、そして教育者としての業
績を回顧するために、この特集展示では、所蔵品から、初期から後期までの作品
群を展示することによって、この彫刻家の経歴を辿ります。これとともに、菊池
に強い影響を与えた師の藤川勇造や、同じく番衆技塾で近しい存在であった堀内
正和、さらに本学彫刻科において菊池とともに活躍し、学んだ彫刻家の作品も取
り上げます。
これらの展示によって、作家としての、そして芸大での教育者としての菊池の
活動をご覧いただければ幸いです。
5 新収蔵品紹介(1)
これらの下絵は、山崎覚太郎長男の山崎一三氏より、平成18年度に寄贈された
一括資料の一部です。
山崎覚太郎は大正8年(1919)富山県立工芸学校漆工科卒業後、13年に東京美
術学校漆工科を卒業、15年東京美術学校助教授、昭和18年(1943)東京美術学校助
教授兼工芸技術講習所教授を務めました。日展と現代工芸展において指導的役割
を果たし、昭和32年(1957)に日本芸術院会員、41年(1966)に文化功労者とな
り、昭和時代を通じて漆芸界における「革新」のリーダーとして多大な足跡を残
しました。
作品の多くは色漆による大胆な動植物をデフォルメしたものですが、今回寄贈
された資料は、その構図を練る間の様々な段階のスケッチや図案で、日展出品作
を含んでいます。漆芸作品として完成される前の、作家の生き生きした線描を示
すものや、モチーフの配置を試行錯誤するための工夫もみられ、山崎覚太郎研究
にとって欠かせない貴重な資料といえます。
今回展示しているものは、「群猿」(1971年作、個人蔵、第3回日展出品)お
よび「瞬」(1975年作、個人蔵、第7回日展出品)のための下絵です。
6 工芸
7 新収蔵品紹介(2)
| 前田寛治《音楽家 田村熊蔵》 | |
| 山喜多二郎太《静物》 | |
展示替え予定の主要作品 *展示作品は、作品保護等のため、都合により入れ替えとなる場合がございます。あらかじめご了承ください。
第3期:6月17日(火)〜7月21日(日)
- 古画・日本画:《源誓上人絵伝(万福寺旧蔵)》(南北朝時代)
- 荒木寛畝《鶏》
- 横山大観《四季の雨》四幅
- その他 西洋画:梅原龍三郎《裸婦デッサン》
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