明治の外国人教師メーソン持参のピアノによるミニ・コンサート |
会期: |
2002年1月17日(木) 18:00 |
会場: |
東京藝術大学大学美術館エントランスホール |
観覧料: |
入場無料 |
プログラム
ピアノ独奏 前田健治
1.F.v.シーボルト / J.J.キュフナー「七つの日本のメロディー」より
第一曲 アレグレット・ヴィヴァーチェ
第四曲 ヴィヴァーチェ・コン・フォーコ
2.R.ディトリッヒ「落梅」
3.滝廉太郎「憾(うらみ)」
4. H.v.ボクレット「六段」
5.J.S.バッハ / J.ブラームス「左手のためのシャコンヌ ニ短調」
前田健治 東京藝術大学音楽学部器楽科(ピアノ)平成11年度生。
最近リリースのCDに「お雇い外国人の見た日本〜日本洋楽事始」
(King International Inc. KKCC3001 KDC-1, October)がある。
明治お雇い外国人教師メーソンが持ってきた幻のピアノが甦る
ルーサー・W.メーソン(Luther Whiting Mason 1828〜1896 米国生まれ)は、
文部省音楽取調掛(明治20年に東京音楽学校と改称)の初代音楽教師として、
明治13年に来日しました。
そのとき持参したのが、このピアノ(アメリカ・ボルティモア クナーベ社製)です。
彼は、日本ではじめてバイエル教則本によるピアノのレッスンを行い、
「歌唱掛図」を考案するなど、我国の近代音楽教育に大きな足跡を残しました。
このピアノは後に愛弟子に贈られましたが、
60余年を経た後、東京藝術大学の所蔵品になりました。
その後、外装に亀裂が生じ、優美な燭台も失われましたが、
この度、社団法人日本ピアノ調律師協会のピアノ誕生300年記念事業 の一環として
修理作業が行なわれました。
日本の音楽教育の夜明けに立ち会ったこのピアノを、
現在、本学音楽学部に学ぶ若いピアニストが演奏いたします。
明治の音楽学校に思いを馳せ、19世紀のピアノの音色をお楽しみください。
協力:日本ピアノ調律師協会のピアノ修復プロジェクトチーム(代表宇都宮謙三氏)、
木工作家須田賢司氏(外装担当)
美術学部鋳金研究室(燭台製作担当、原正樹教授監修) |